最近話題になっているこちらのニュース。国内シェア8割にものぼるということなので、影響は少なくなさそうです。
和歌山市の大手原薬メーカー「山本化学工業」が、風邪薬の成分として使用される解熱鎮痛剤アセトアミノフェンの製造過程で、安価な中国製AAを無届けで混入して水増し製造し、製薬会社に出荷していた
出典:産経 WEST
対象の薬の名前は明らかになっていませんが、どの薬が対象なのでしょうか?※AAはアセトアミノフェンの略称です。
山本化学工業の原料を使用している薬
子どもも服用する「カロナール」を製造販売するあゆみ製薬(東京都中央区)によると、カロナールの名称の医薬品のうち、「カロナール細粒」と「カロナール坐剤小児用50」の2種類について、原料に山本化学工業の製品を用いている。主製品の「カロナール錠」には山本化学工業の製品は使われていないという。
出典:Yahoo!ニュース(毎日新聞)
カロナールの細流と坐剤で、山本化学工業の原料が使われているということでした。ただし、圧倒的に流通量の多いのはカロナール錠で、こちらは山本化学工業との関連はないようです。カロナールはいずれも医薬品なので、薬局で買うタイプではなく病院で処方される薬です。
安全なアセトアミノフェンの市販薬は?
一方、山本化学工業の原料とは関係のない安心できる薬がないか調べてみました。
アセトアミノフェンのみを配合した市販薬がタイレノールAです。今回の報道の対象にあたるのか電話で確認してみました。
販売元のジョンソン・エンド・ジョンソンに確認した内容と回答は次の通りです。
質問:タイレノールAは、山本化学工業による中国製アセトアミノフェンと関連はありますか?
回答:タイレノールAは、富山県の東亜薬品株式会社によって製造されています。今回報道されている「山本化学工業」との関連はなく、安価な中国製の原料を使用していることもありませんので、ご安心ください。
ということでした。
中国製の安価な原料を使っているからといって、体への悪影響があるのかは分かりません。
ですが、体の抵抗力が弱っているときなので、少しでも品質には気をつけたいものです。実害があるかは正直誰にも分からないと思いますが、安心感・気持ちの問題だと思いますが、できれば国産のものを選びたいですね。
本来、アセトアミノフェンは安全性に配慮された成分です。今回の報道でアセトアミノフェン自体の誤解が広がらないことを願っています。
タイレノールAやアセトアミノフェンの詳細については、次の記事で詳しく解説しています。