ロキソニンSプレミアムは、2016年4月に新しく市販薬として発売されました。
ロキソニンシリーズは、発売から4年の時点で3600万もの売上を誇る人気商品として、多くの人に利用されています。
今回ロキソニンSプレミアムを加えて3製品になりましたが、3つの薬はどのような違いがあるのでしょうか?成分を中心にして効果や副作用の違いについて、分析してみました。
ロキソニンSシリーズの種類
まず、ロキソニンSシリーズの種類を紹介します。
今回新たに発売されたロキソニンSプレミアムは、シリーズ3番目の商品となります。
薬名 | 発売日 | 分類 | 製造元 |
---|---|---|---|
ロキソニンS | 2011年1月21日 | 第1類医薬品 | 第一三共ヘルスケア |
ロキソニンSプラス | 2015年6月22日 | 第1類医薬品 | 第一三共ヘルスケア |
ロキソニンSプレミアム | 2016年4月11日 | 第1類医薬品 | 第一三共ヘルスケア |
ロキソニンSは、処方薬のロキソニンを市販薬として販売開始したいわゆるスイッチOTCです。処方薬のロキソニンと同じ製造元の第一三共ヘルスケアがロキソニンのオリジナルといえますが、同じ主成分を用いた薬は他の会社からも発売されています。 第一三共ヘルスケア以外のロキソニンは、こちらの記事を参考にしてください。
ロキソニンシリーズの成分比較
処方薬のロキソニンも加えたロキソニンの成分を比較してみました。
初めて市販薬として発売されたロキソニンSは、処方薬のロキソニンとまったく同じ成分でした。
直近で発売されたロキソニンSプラスとロキソニンSプレミアムは、それぞれ新たな成分が加えられています。
薬名 | 有効成分 |
---|---|
ロキソニン(処方薬) | ロキソプロフェン68.1mg |
ロキソニンS | ロキソプロフェン68.1mg |
ロキソニンSプラス | ロキソプロフェン68.1mg 酸化マグネシウム |
ロキソニンSプレミアム | ロキソプロフェン68.1mg メタケイ酸アルミン酸マグネシウム アリルイソプロピルアセチル尿素 無水カフェイン |
ロキソニンSプラスの成分の特徴
酸化マグネシウムが加わっています。胃を粘膜で覆うことで、ロキソニンの弱点とされる胃痛を和らげる効果が期待できます。
便秘薬としても使われる成分ですが、20分の1ほどの量なのでお腹がゆるくなる心配はそれほどいらないと思います。
普段からお腹が緩くて困っている人は、念のため避けたほうがいいかもしれません。
ロキソニンSプレミアムの成分の特徴
ロキソプロフェン以外の成分は、痛み止めの効果を補助する効果があります。ロキソプロフェンに比べれば痛み止めの効果は少ないのであくまで補助という位置づけです。ロキソニンSプラスと同じようにマグネシウムによって、胃を保護するので胃痛のリスクは低下しています。
アリルイソプロピルアセチル尿素は、鎮痛効果を高めると同時に眠気作用もあるので注意が必要です。
無水カフェインには覚醒効果がありますが、眠気の作用を打ち消すほどではありません。寝る前には最適な薬ですが、日中の使用には眠気の副作用についての考慮が必要です。
効果の比較
薬の効果を比べることは非常に難しいですが、成分を考慮すると次のようになります。
ロキソニンSも十分な効き目のある薬ですが、さらに強い効果を求めている人はプレミアムを検討するといいと思います。
- ロキソニンSプレミアム > ロキソニンSプラス = ロキソニンS
副作用の比較
副作用も効果以上に比較が難しいですが、比較してみましょう。
右に行くほど、副作用リスクが高くなります。マグネシウムで胃粘膜による保護がされるロキソニンSプラスとロキソニンプレミアムは、副作用リスクが低減されます。ロキソニンプレミアムには、眠気の副作用があるためロキソニンSプラスが最も副作用の面では優秀という評価としました。
- ロキソニンSプラス < ロキソニンSプレミアム < ロキソニンS
まとめ
3つのロキソニンSシリーズの特徴をつかめることができたでしょうか?
結局どの薬を選べばいいか分からないという人は、次の基準を参考にしてみてください。
- コストパフォーマンス重視の人はロキソニンS
- 副作用が心配な人は、胃痛が少なくて眠気の心配が少ないロキソニンSプラス
- 最も効果が高い薬が必要な場合はロキソニンSプレミアム