クロルフェニラミンは、主に鼻水やくしゃみをおさえる効果のある成分です。
多くの市販薬に配合されています。
それでは、クロルフェニラミンの、特徴や効果、使用されている市販薬を紹介していきます。
クロルフェニラミン配合の市販薬
クロルフェニラミン配合の代表的な市販薬には、次のような薬があります。
- エスエスブロン錠
- エスタックイブ
- ベンザブロックSプラス
- パブロンゴールドA錠
エスエスブロン錠のみ、咳やたん、鼻水に特化した薬です。その他は総合感冒薬になります。
クロルフェニラミンの効果
クロルフェニラミンは、主に鼻水、くしゃみをおさえる効果があります。
アレルギーを抑える効果があるため、鼻水やくしゃみの他に、のどのはれ、かゆみ止め、乗り物酔いの薬にも使われます。
クロルフェニラミンは、第一世代抗ヒスタミン薬という古い薬に分類されます。
薬の成分は実績も重要なので、必ずしも新しい薬の方が優れているわけではありません。
第二世代抗ヒスタミン薬に比べて、鼻水、くしゃみの効果は高く、鼻づまりにはあまり向いていません。
効果は最大で半日ほどで、第二世代よりやや短い傾向にあります。また、即効性も早く30分ほどで効いてきます。
クロルフェニラミンの副作用
クロルフェニラミンは、副作用として眠気が現れることがあります。口のかわきや、便秘などの症状がでる場合もあります。
第一世代抗ヒスタミン薬は、眠気が強い特徴がありますが、クロルフェニラミンは中でも眠気が現れやすい部類になります。
車の運転など、集中力の低下によって危険になる作業はさけるようにした方がよいでしょう。
クロルフェニラミン市販薬の効果比較
クロルフェニラミンの市販薬では、エスエスブロン錠が最も効果が高く、眠気も強い市販薬になります。
エスエスブロン錠は、総合感冒薬ではないので、解熱や頭痛なども抑えたい場合には、エスタックイブが効果的です。
ただし、効果が高いのはともかく眠気も強いため、日中の使用には考慮が必要です。
休みの日や、寝る前に飲むなど工夫が必要です。
鼻水や鼻づまりの効果の強さと眠気の強さを表にまとめてみました。
数値は成分を参考につけていますが、あくまで目安としてご覧ください。
基本的に鼻水に対する効果が強くなると眠気も強くなります。
ベンザブロックSは、ヨウ化イソプロパミドという鼻水をやわらげる成分が入っているため、クロルフェニラミンの含有量が少なくても効果が強くなっています。
薬名 | クロルフェニラミン1日量 | 効果の強さ | 眠気強さ |
---|---|---|---|
エスエスブロン錠 | 8mg | 4.5 | 5.0 |
エスタックイブ | 7.5mg | 4.0 | 4.5 |
ベンザブロックSプラス | 3.5mg | 4.0 | 3.5 |
パブロンゴールドA錠 | 2.5mg | 3.0 | 3.0 |
クロルフェニラミンの使いどころ
眠気が強い点は、クロルフェニラミンの弱点として説明されることが多いですが、プラスに考えることも可能です。
風邪を治すには、何よりも睡眠が一番重要です。
風邪薬は風邪を治すためでなく、症状をおさえるのが本来の役割です。
実際に風邪のウイルスをやっつけるのは、体内の免疫細胞などの仕事になります。
そのとき免疫細胞の力を最大限に引き出すためには、睡眠が何よりも重要です。
つまり、クロルフェニラミンでいつもより早くぐっすりと眠ることが、とても大切なのです。
花粉症の場合は、いつも以上に睡眠を特別とる必要はないので、眠気は少ないにこしたことはありません。 花粉症の市販薬では、眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬が使用されることが多くなっています。
まとめ
クロルフェニラミンは、特徴を理解して適切に服用できれば有用な薬です。
特に眠気は、日常生活において支障をきたしますので、服用の仕方には気をつけるようにしましょう。