イブプロフェンは、痛み止め市販薬として使用されている人気の高い成分です。
国内の市販薬では、イブプロフェンだけでなく他の成分と組み合わせることが一般的です。
このような薬を合剤(ごうざい)または、配合剤と呼びます。
一方、イブプロフェンのみで製造された薬を単剤(たんざい)と言います。
合剤と単剤は、どちらが優れているというわけではありませんが、今回はイブプロフェンの単剤を紹介していきます。
イブプロフェンの合剤については、こちらの記事も参考にしてみてください。
イブプロフェンとの相性を見極める
薬は個人の相性によって、効き目が変わったり副作用の現れ方も異なります。
イブプロフェン単剤を使用するメリットの1つとして、自分と成分の相性をはっきりさせることができる点にあります。
また、合剤のようにカフェインや眠気をもよおす成分が入ったりすることもありません。
イブプロフェンが含まれる量は、150mgと200mgの2種類に分類できます。
タイプ別にどのような市販薬があるのか、確認していきましょう。
こども(15歳未満)の薬をお探しの方
今回紹介するイブプロフェンの市販薬は、すべて子供は服用できません。
15歳未満の子供に最適な薬は、次の記事を参考にしてみてください。
イブプロフェンの効能・効果
今回紹介する薬の有効成分は、すべてイブプロフェンのみなので、効能・効果に違いはありません。
イブプロフェンが含まれる量によって、効き目に違いはありますが、頭痛に効きやすい、生理痛に効果的などの違いは製品によってありません。
効能・効果の先頭に書かれている症状が、最も効果的と言われたりしますが、あまり順番と効果に大きな関連はありません。
例えば、同じイブプロフェン配合のイブとリングルアイビーの効能・効果をご覧ください。
イブの効能・効果
- 月経痛(生理痛)・頭痛・歯痛・咽喉痛・関節痛・筋肉痛・神経痛・腰痛・肩こり痛・抜歯後の疼痛・打撲痛・耳痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
- 悪寒・発熱時の解熱
リングルアイビーの効能・効果
- 頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛
- 悪寒・発熱時の解熱
イブの効能のトップは生理痛で、リングルアイビーが頭痛です。
頭痛には、リングルアイビーの方が効果的かというと、そういうわけでもありません。
どちらも効果は同程度です。メーカーが対象にしている、力をいれている効能を順番に記載しているのに過ぎません。
もちろん、先頭に記載されている症状に効かないわけでもありません。
つまり、効能・効果の順番はあまり気にする必要がないということです。
イブプロフェン 150mg含有の市販薬
それでは、1回服用あたりのイブプロフェン含有量が150mgになる市販薬を紹介します。※1錠あたりでなく1回あたりの量です。
主な市販薬には、イブ、フェリア、リングルアイビーがあります。
上でも説明したように効能・効果に大きな違いはないので、他の部分に注目していきます。
薬の形状の違いと吸収力
薬の形状は味の違いや吸収力に影響を及ぼします。
イブは錠剤、フェリアが粉末、リングルアイビーがカプセルになります。
吸収力は次のような順番で優れています。
- フェリア(粉末) > イブ(錠剤) = リングルアイビー(カプセル)
つまり、突発的な痛みにはフェリアが適していると言えます。
その他に大きな違いはありませんので、価格で選んでも問題ないでしょう。
基本的に薬が多いパッケージの方が割安になっていきますが、特にフェリアは24包の方が圧倒的に割安になります。
イブプロフェン 150mg含有の市販薬一覧
※価格は執筆時のもので変更になる可能性があります。
イブプロフェン 200mg含有の市販薬
上で紹介した150mg含有の市販薬と比べて、痛み止めとしても、熱を下げる効果も高くなります。
また、効き目も150mgが4時間ほどであったのに対して、200mgは6時間と長くなります。
イブプロフェン150mgと200mg含有の薬の比較
イブプロフェンの量による違いを簡単にまとめてみました。薬を選ぶ基準にしてみてください。
150mg | 200mg | |
---|---|---|
効果 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
効果持続時間 | 4時間 | 6時間 |
1日限度数 | 3回まで | 2回まで |
続いて、200mg配合の市販薬ナロンメディカルとリングルアイビー錠200を表にまとめてみます。
イブプロフェン 200mg含有の市販薬一覧
ナロンメディカル | リングルアイビー錠200 | |
---|---|---|
写真 | ||
製薬会社 | 大正製薬 | 佐藤製薬 |
成分量 | 200mg (2錠) | 200mg (1錠) |
1回服用量 | 2錠 | 1錠 |
1日限度数 | 2回まで | 2回まで |
実売価格 | 16錠 : 680円 24錠 : 980円 | 12個 : 633円 36個 : 1636円 |
1回あたり価格 | 16錠 : 42円 24錠 : 41円 | 12個 : 52円 36個 : 45円 |
※価格は執筆時のもので変更になる可能性があります。
ナロンメディカルは1回2錠、リングルアイビー錠200は1回1錠というのが大きな違いです。
1箱あたりの価格はあまり違いがありませんが、リングルアイビーの方が1回あたりのコストパフォーマンスは良いことが分かります。
また、ナロンメディカルのリスク分類は第一類医薬品になっているため、購入時には薬剤師の説明が必要になります。
ネットでの販売も一部の店舗でしか取扱いがありませんので、注意しましょう。
まとめ
今回はイブプロフェン配合の5つの市販薬を紹介しました。
どれを選べばいいか分からないという場合は、次のような指針を参考にするといいでしょう。
コストパフォーマンス重視!
最も安価で定番のイブ 36錠がおすすめです!
早く効いてほしい!即効性重視!
細粒なので、身体に早く吸収されるフェリア 24包!
つらい痛みにも効果の高い!
イブプロフェン200mgを配合したリングルアイビー200 36カプセル